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豊かな恩恵を受けながら「海の日」厳しさも味わった先人の教訓・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 梅雨の雨で勢いを増した緑が青空に映える夏本番。本格的な行楽シーズンの到来だが、余暇を楽しむ備えは万全だろうか

 北海道大雪山系の山々での遭難はシ者10人という大惨事となった。山の天気は変わりやすい、とはいえ夏山でなぜ。亜熱帯地域で過ごす身にとっては、想像し難い北国の厳しさを見せつけられた

 事故が起きた山は標高2千メートルを超す。北海道の2千メートル級は気象条件の厳しさなどから本州の3千メートル級に匹敵するという。遭難した日は山頂付近で気温7度前後、風速20~25メートル。台風並みの風に四つんばいでないと前に進めない状態だったようだ

 希少な高山植物がさまざまな表情を見せる夏登山の人気は高い。しかし、自然のまばゆい魅力に周囲の状況が見えなくなる場合がある。以前、月も出ない大潮の夜、遠浅になったリーフまで行って釣りをした。大物を期待するあまり、潮が満ち始めたことに気づかず大いに慌てた

 豊かな自然は、四季折々に人を優しく包む半面、油断すると鋭い牙を容赦なく向ける。いたずらに「恐れ」ることはないが、「畏れ」の気持ちを忘れてはいけない

 きょうは「海の日」。昔から海にはマジムン(魔物)がいると言われる。豊かな恩恵を受けながら、厳しさも味わった先人の教訓を胸の片隅に、沖縄の夏を楽しみたい。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月20日 
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