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25周年「ふれあい文庫」子は親の肌のぬくもり、愛情を受け取る・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 手元に一冊の絵本が届いた。1970年以来ロングセラーを続ける「しろくまちゃんのほっとけーき」(こぐま社)。送り主は大阪市の岩田美津子さん(57)だ

 視力のない彼女は30年前、2歳だった長男に「絵本を読んであげたい」と、自身の手で市販の絵本に手を加えた。文章に点字を、絵にもシートを張り、物の輪郭も表現。「点訳絵本」と呼ばれ、視覚に障害のある全国の親や子の評判を呼んだ

 多くのボランティアが集い、大手出版社も会社の垣根を越え支援した。彼女が立ち上げた無料貸し出しの「ふれあい文庫」が今年、25周年を迎えた。コツコツと積み上げてきた絵本は8600にも上る

 「子は親の肌のぬくもり、愛情を受け取る」。岩田さんは親子で絵本を楽しむ意義を強調する。障害のあるなしは関係ない。「その愛情を受け取った子どもが大人になって、悲惨な事件は起こさない」

 親のひざで、あるいは寄り添い、子は目を丸め、時に首をすくめる。感性のすべてを使い物語に引き込まれる。想像力や思考力、表現力が身に付き人生を切り開く力になる。2歳だった息子は独立、週末は文庫のボランティアに精を出すという

 きょうからほとんどの小中校が夏休み。海や山で思い切り跳びはねるも良し、枕元に一冊の絵本を置くのも悪くない。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月18日 
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