SSブログ

「風林火山」時機や情勢を見極め、いったん決めたなら、一気に攻めるべき・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 先日、友人らと訪れた長野県上田市の神社で、戦国武将・武田信玄が配下の諸将らに忠誠を誓わせて書かせた「起請文」を見た

 内容は、神仏の前で、信玄への忠誠を誓わせ、もし背けば、どんな神仏の罰も甘んじて受けるとしている。展示された83通の文書には、少し変色した血判が色鮮やかに残り、誓いの重さ、当時の切迫した状況が伝わってくる

 「起請文」には、勢力を広げる武田軍の統制強化の狙いがあったのだという。裏返せば、信玄ほどの名将でも、神仏に頼らなければならないほど、人心の掌握は容易でなかったということなのだろう

 今の時代、信玄の苦労を最も身に染みて感じているのは麻生首相に違いない。「人気者」だからと、トップに担がれたのは今や昔、一緒に戦うと忠誠を誓ったはずの同士らの心は離れる一方である

 漢字の読み違いや失言癖は大目に見たとしても、周囲の意見に惑わされ、右往左往するリーダーの姿は見るに堪えない。急落する支持率の数字には、そんな庶民の視線も映しているのだろう

 信玄は自軍の旗に記した「風林火山」に、戦いに臨む心構えを込めた。現代風にいうなら、時機や情勢を見極め、いったん決めたなら、火のごとく一気に攻めるべきだと。時代は違えど、リーダーに必要な資質は不変なのだと痛感する。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月9日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。