SSブログ

夏休み「場」が人を成長させる。培ったものは血となり肉となる・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 甲子園を目指す球児たちの熱闘も大詰めを迎えた。「甲子園」といえばここ数年、見聞きする機会が増えたのが「○○甲子園」と銘打った文化系のイベントだ

 写真、俳句、漫画、ファッション、パソコン…と分野はさまざま。チーム対抗の団体戦で、予選を勝ち抜いた代表校が全国から集まり競い合う。公開審査などでの臨場感が高校生に人気のようだ

 2年前の夏の写真甲子園を追ったドキュメンタリー番組をテレビで見た。舞台は北海道の小さな町。見知らぬ土地、限られた時間内で何をどう撮るか―。悩みながら成長していく「選手」の姿が印象に残った

 タイムスギャラリー(那覇市おもろまち)で24日まで開催中の「東松照明デジタル写真ワークショップ沖縄実習生5人+2人展」。出場時期は異なるが、出品者7人のうち3人が写真甲子園経験者だ

 その一人、北上奈生子さん(19)は2006年に優勝した真和志高校チームのメンバー。「朝早くから撮影し、深夜まで作戦会議や作品選び。ハードでした」と振り返る。仲間同士、時にぶつかりながらも同じ目標に向かう。「やり切ったことが自信になった」

 非日常の「場」が人を成長させる。培ったものは血となり肉となる。始まったばかりの夏休み。今年はどのような「場」が待っているのだろう。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月19日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

25周年「ふれあい文庫」子は親の肌のぬくもり、愛情を受け取る・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 手元に一冊の絵本が届いた。1970年以来ロングセラーを続ける「しろくまちゃんのほっとけーき」(こぐま社)。送り主は大阪市の岩田美津子さん(57)だ

 視力のない彼女は30年前、2歳だった長男に「絵本を読んであげたい」と、自身の手で市販の絵本に手を加えた。文章に点字を、絵にもシートを張り、物の輪郭も表現。「点訳絵本」と呼ばれ、視覚に障害のある全国の親や子の評判を呼んだ

 多くのボランティアが集い、大手出版社も会社の垣根を越え支援した。彼女が立ち上げた無料貸し出しの「ふれあい文庫」が今年、25周年を迎えた。コツコツと積み上げてきた絵本は8600にも上る

 「子は親の肌のぬくもり、愛情を受け取る」。岩田さんは親子で絵本を楽しむ意義を強調する。障害のあるなしは関係ない。「その愛情を受け取った子どもが大人になって、悲惨な事件は起こさない」

 親のひざで、あるいは寄り添い、子は目を丸め、時に首をすくめる。感性のすべてを使い物語に引き込まれる。想像力や思考力、表現力が身に付き人生を切り開く力になる。2歳だった息子は独立、週末は文庫のボランティアに精を出すという

 きょうからほとんどの小中校が夏休み。海や山で思い切り跳びはねるも良し、枕元に一冊の絵本を置くのも悪くない。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月18日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

彼がつくってくれた道に向かって、私は進んでいけばいい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 日本人の三大シインで、突然おこる脳血管疾患と心疾患に比べ、がんは一般的に発見から告知、治療の過程をたどる点で異なる。告知や副作用、強い痛みなど負のイメージも多いが、そればかりではない

 沖縄県自立生活センターイルカの前理事長、新門登さんにがんが見つかったのは3月末。大腸から肝臓の大部分に広がっており、5月31日にシキョした

 難病・筋ジストロフィーを抱えながら、22年過ごした病院を出て地域で暮らし、後に続く障害者の自立を支援するイルカを立ち上げた。あきらめていた結婚も果たし、最近では「障害者の権利条例」を作る運動など多忙な日々だった

 妻直美さん(50)は「2人きりになれる時間をくれてありがとう」と感謝する。闘病中はゆったり過ごせた。「何か必要な物ない?」と聞くと、「そばにいてほしい」と子どものように素直に甘えてくれたことが、何よりうれしかったという。お別れもきちんとできた

 この先、直美さんは2人の夢だった美術館建設や絵画リース事業、新門さんの自伝・闘病記の出版に乗り出す。「彼がつくってくれた道に向かって、私は進んでいけばいい」。残された人を生かすシもある

 あすは新門さんの四十九日法要。多くの筋ジス仲間と天国で再会し、新しい挑戦を考えているのかもしれない。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月17日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

日本丸船徳「船頭を頼んで下さいな」お暑い盛りでございます・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 先週、同僚らと、東京・浅草寺であった「ほおずき市」に出掛けた。「4万6千日」と呼ばれる縁日にちなんだ下町の夏の風物詩である

 7月9、10日のいずれかでお参りすれば、「4万6千日」(126年)分の御利益があるのだという。観音様のサービスデーを逃す手はないと、信心薄い身ながら、一生分の願いを込めて手を合わせた

 「4万6千日」というと、「お暑い盛りでございます…」と続いて始まる「船徳」を思い出す落語ファンもいるだろう。道楽が過ぎ、勘当された若旦那の徳さんが、にわか船頭になり、大騒動を引き起こす話である

 客を乗せて意気揚々と舟を出してみたものの、前に進まず旋回するばかり。右に左に揺れたりと、散々な目に遭う。器量もないのに船頭を買って出た徳さん、桟橋にたどりつく時には顔面蒼白に

 時節柄、徳さんの姿に、「日本丸」の船頭、麻生首相を重ねてしまう。昨年9月の船出以来、優柔不断ぶりが目につき、身内の失態、反乱も重なり災難続きだった。21日の週の衆院解散、8月30日選挙を決めたが、身内の反発は強い

 先の話は、弱気になった徳さんが、客に対し「(別の)船頭を頼んで下さいな」と交代を申し出てオチとなる。強気を崩さぬ「船頭」の方の前にも、徳さんの二の舞になりかねない暗雲がたちこめてきた。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月16日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

「新書レビュー」『お通し』はなぜ必ず出るのか「安易な出店」に警鐘・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 焼き鳥屋が県内で増えているそうだ(12日付1面)。資金や技術面で比較的簡単に開業できるらしいが、気になることも

 焼き鳥屋に限らず居酒屋など飲食店に行くと必ず出てくる「お通し」。注文した覚えもないのに出てくる。なぜか。「あれって外国人などには絶対説明できないよ」。飲むたびに話題になる。その疑問に詳しく答えてくれる本が出た

 毎週土曜見開きの読書面。今月、マイナーチェンジして「新書レビュー」というコーナーを設けた。その第1弾に取り上げた子安大輔著「『お通し』はなぜ必ず出るのか」(新潮新書)がそれ

 同書によると、お通しはいわゆる「席料」の代わり。飲食店の利益率は10~20%。そんな状況で、実はこのお通しが貴重な利益源なのだという。チップなど外国では一般的な習慣が日本にはない。人件費を抑えるための知恵なのだと

 前述の記事は県内の焼き鳥屋は今後も増える勢いと伝えている。でも同書は「料理の腕があるから客が来るとは限らない」など典型的失敗例五つを挙げて「安易な出店」に警鐘を鳴らしている

 4月に新都心に復活した行きつけの喫茶店。カウンターで常連仲間と談笑しながら意見が一致する。良い店とは物がいい(おいしい)だけでなく「落ち着くよねえ」の一言が言えるかどうかだと。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月15日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

「身の丈の豊かさ」ゆとりを失い、忙しくなってしまう・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 愛用しているコンポーネント型のステレオは20年以上前に購入したもの。操作は至ってシンプルで、お気に入りの音楽を聴くのに面倒な作業はいらない

 一方、最近買ったミニコンポ。サイズは古株の半分もないが、機能は何倍も豊富だ。ただし、その機能を実行しようとすると分厚い説明書と格闘するはめになる。そして肝心の音楽を楽しむゆとりを失ったことに気付く

 小中高生の半数以上が「忙しい」と感じ、睡眠時間を増やしたいと考えているという(本紙13日付28面)。一見、働き盛りのサラリーマンを対象にした調査のようだ。一体何が彼らを忙しくしているのか

 きっと子どもたちの日常に学習塾や携帯など数々のオプションが付随しているからだろう。本来シンプルであるはずの子どもの生活は、それによって多機能化し、いよいよ忙しくなってしまうのだ

 女優の浜美枝さんは、これからの社会には「身の丈豊かさ」が必要ではないかという(日経新聞11日付夕刊)。「働けば豊かになれる希望が見えないと言われるが、その豊かさとは、バブルと同じ豊かさなのか」―と問い掛ける

 子どもの時間感覚で「忙しい」という言葉は似合わない。彼らの「身の丈の豊かさ」を私たちが問い直すことは、子ども本来の時間を取り戻すきっかけになるはずだ。(久高将己)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月14日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

気持ちだけがぶつかり合う、世代間の隔たり、家族でさえ通じ合えない壁・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「ハンパないね」。テレビから聞こえる若手芸人の話し方に、耳障りだな、と思っていたら、ほどなく子どもたちの会話でも飛び出すようになった。新しい言語に戸惑うことが多い

 東京・渋谷を中心に若者の間で新語が生み出されているという。「ポニョる」は「太る」、「ザビってる」は頭髪の薄い人を意味するそうだ。気持ちがざらつくような苦い感覚が残るのは年のせいか

 いつの時代にも若者言葉はあった。既成の言語にとらわれないユニークな発想は、世相を映す物差しでもある。時代を象徴するような斬新な言葉を創る活力に期待もしたい

 しかし、言葉は時代とともに移り変わる。「ナウい」「チョベリバ」などは今や死語。長い歳月の間に変化してきた言葉が、ネット時代を反映し、数年、あるいは1年単位で変わる。十分に咀嚼されず、使い捨てされる現状に危うさを感じる

 その変化は世代間の隔たりも生みかねない。家族でさえ通じ合えない壁がないか。互いの心のひだを表現するような共通の言葉を持たず、気持ちだけがぶつかり合う。親子をめぐるさまざまな事件に、そんな思いもよぎる

 新語を受け入れつつも、古くから伝わる言語表現を身につける手立ても探りたい。世代を超えて大切にされてきた言葉にはぬくもりがあるのだから。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月13日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

「栄養バランス」食卓の笑顔こそ子どもの心に効くサプリ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 ポテトサラダやマカロニサラダを家で作る時、リンゴを入れるかどうか―。本紙木曜「ダ~ヴァ掲示板」では、4月下旬から5月にかけてこんな話題の投稿で盛り上がった

 「母が作るサラダには必ず入っていていつも楽しみだった」「大人になった今でもうれしい」「私の家ではパイナップル。子どもも喜んで食べる」。どの便りからも食卓の光景がうかがえ楽しくなった

 一方、子どもの食に関する唖然とする記事も。国立健康・栄養研究所(東京)の調査によると、幼稚園や保育所に通わせている保護者の15%が、ビタミンなどのサプリメントを子どもに与えているという(7日付1面)

 日ごろの食事だけでは栄養が足りないと、親たちがとらえているということか。さまざまな事情で料理に手間暇かけるのが難しい家庭は少なくないが、それにしても…という気がする

 心身の土台をつくる大事な時期の子どもたち。栄養バランスが大事なのはいうまでもない。食に関するさまざまな情報があふれる中、親の立場では「~しなければ」と構えてしまいがちだが、もっと気軽に考えたい

 リンゴ入りサラダのシャキッとした歯ごたえと一口ごとに広がる甘み。その親しんだ味を思い出と共に伝えることも食育。食卓の笑顔こそ子どもの心に効くサプリなのだから。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月12日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

戦争の前は憤怒なり、戦争の中は悲惨なり、戦争の後は滑稽なり・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 戦争が始まれば、国家の元首やその子弟、官僚、戦争に反対しなかった国会議員を最下級兵士として最前線に送り、敵砲火の下で実践に従わしむべし…

 デンマークの陸軍大将フリッツ・ホルムが起草し、他国に送った「戦争絶滅受合法案」の条文だ。第1次世界大戦を終え、再び世の中に「火の気」が漂っていた1929年、ジャーナリストの長谷川如是閑が雑誌に書き、日本国民も知ることとなった

 権力をつかさどる者が、他国との摩擦を極力抑えるためになすべきこと、結果がもたらす重大性や気構えを認識してほしいという教えがあるのだろう

 それから1世紀近く。世界はこの教えに何ら学んでいないようだ。ここ数日、イラクとアフガニスタンで大規模な爆破テロがあり、子どもを含む数十人が犠牲となった。米軍がイラク都市部から撤退し、アフガンに軸足を移す中での惨劇である

 宗教的対立を発端とした争いを武力で解決することはいかにも難しい。住む者だけではなく、武器を持つ若者たちの命にも及ぶ。それぞれの大義の影で悲しみと憎悪だけが増しているのだ

 如是閑が30代のころに書いた警句集にこんな一文がある。「戦争の前は憤怒なり、戦争の中は悲惨なり、戦争の後は滑稽なり」。為政者たちの胸に届けたい示唆に富む言葉である。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月11日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

社会を明るくする運動「放課後に輝く子」大人と子どもの情熱のコラボ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 本紙子ども新聞「ワラビー」は、神戸連続児童殺傷事件の翌年1998年にスタートした。勉強やスポーツだけじゃない、「放課後に輝く子」をたくさん取り上げていこう、と決めた。とにかく表舞台に引っ張り出し、声を聞きたかった

 きのう浦添市で開かれた「社会を明るくする運動」で、市内の小中学生による劇が披露された。抗争で入院した暴走族のリーダーが重い病の少年と出会い、人に必要とされる喜びを見いだしていくストーリー

 大半が素人。2カ月特訓を積んだとはいえ、せりふが飛んだり、進行を間違えたりするなど、つたない舞台。それでも1000人を超す観客はコミカルな演技に笑い、ホットな青春群像に共感の涙を流した

 市教委の仲盛康治さんらが指導にあたった。深刻な悩みや問題を抱える生徒もおり、いつのまにか狂ってしまった歯車を元に戻したい、今の自分を変えたい、と挑戦した理由を話したという

 〝やんちゃ〟な生徒たちもスカウトした。「嗅覚の鋭い彼らに、褒め殺しは通用しない。本気の大人にしかついてこない」。皆がまじめに懸命に役割を果たした

 今後、劇はウチナー口版、英語版も構想中。「ハリウッド! あるかもよー」。ノリは軽く、稽古は厳しく。大人と子どもの情熱のコラボ。輝ける舞台は無限だ。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月10日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。